まっ、京都に行かなくても梅は見れるのだけれども、どこかに行きたい気分の年初に新聞の折り込み広告を見て申し込んでいたのだ。直前になって、あらっ丁度女子フィギュアのフリーの日と重なったわと気がついたけれど、遅かった。日帰りのバスツアーだったので、行きのバスの中でテレビが見られるのではないかと思っていたけれど、山道のハイウェイだったので見られなくて、時々ケータイWebの文字情報で確認していた。こういう時、ワンセグケータイなら良かったなと思う。
添乗員の若い女の子が飛び切り元気の良い人で、マイクがなくてもそこら中に声が響いて、舞台俳優向きかもと思いながら、早朝からあの元気で仕事するなんて頭下がるなぁ…と思った。仕事サボって日帰り旅行しているオバさんもいるのにね。でも、去年の振休が残っている上に有休が38日も溜まっているんだもの。あと三年で少しでも消化しないと、なかったことになってしまうらしいからね。
前日まで「はれんこ」の日が続いていたのに、この日は道中ずっと雨。雨の京都もいいもんだと聞いたけれど、そんな風情ではなかったなぁ。醍醐寺から北野天満宮、清水寺と巡ったけれど、やっぱり晴れていて欲しかった。祇園まで足を伸ばせば、雨でも良かったのかも知れないけれどね。
北野天満宮の梅は本数が多くて見事といえば見事なんだけれど、人工的でりんご園でも見ているみたい。やっぱり自然の中に無秩序で植わっている方が良かったような気が。お参りをして珍しくおみくじも引いてみたけれど、「小吉」で、いつもは気にしないことも気になってくるように書いてあった。今年一年は大人しくしてようっと。
早朝、例によって慌てて家を出たためにいい加減なラバーソウルを履いて行ったら、途中でなんと靴底のラバーが剥がれて来た。そういえばこの靴、買ったばかりの頃に一度剥がれて、直してもらったことがあったんだった。清水寺に着く直前ぐらいに気づいて、代わりにスニーカーでも買おうと思ったのだけれど、清水寺界隈には土産物屋しかなく、しかしその内にどうにもこうにも歩いていられなくなった。こんな靴では、清水寺を観に階段を何段も上がれない。
でもまっ、昔見たからもういいやってんで人の居ない方へ人の居ない方へと坂をなんとなく降りていたら、蜷川実花が楳図かずお邸を撮影した写真集『UMEZZ HOUSE』の原写真の展示会をやっている変な店があった（！）ので入ってみた。吉祥寺で物議をかもしたというアノ楳図邸の内部はこうなっていたのか…。おそるべし、楳図かずお…。とはいうものの、白枠付きの写真には意外なくらい迫力はないのに、写真集になった途端に不思議な毒を放ってしまうことにビックリ。そんなもんなんだなぁ。
それにしても、この靴をなんとかしなければと思い、しかたなく和柄ものの小物を扱っている店で、なんじゃこれ？というような和柄のバッシュ、いかにも若いコ向けのものだったけれど、これしか足のサイズに合うものがなくて買った。
どこに行っても甘い物が食べたいワタクシであるから北野天満宮でもお団子を食べたのだが、清水寺の近くにも確か老舗の甘味屋があった筈だなぁ…と思いながら歩いていると、「黒豆茶庵 北屋」という創業文久二年という店の前を通りかかった。その少し先にももう一店、甘味処はあったのだけれど、こちらのあん蜜の方が豆が美味しそうな気がしたので入ってみた。これも「打倒○乃子」の一環運動である。
あん蜜を注文すると、出て来るまでの間に「ぼりぼり」という豆菓子が二粒、お茶と一緒に出て来た。これが美味くて、いやが上にも、あん蜜への期待が高まった。テーブルのメニューの所には、羽田美智子さんがこの店を紹介した雑誌の切り抜きが置いてあって、そういえば見たことがあったかも、と思った。
やがて出て来たあん蜜は、やっぱり豆が昔の○乃子のように、甘くなく豆そのものの味を残していた。ただ、わざとなのかどうか、芯が残っているほど固い煮方だった。私はもう少し柔らかい方が好きだけれど、これはこれで悪くないのかも。寒天は小さめに切ってあったけれど、これもなかなか美味しかった。「ぽりぽり」も美味しかったので、お土産に少し買って、慌てて集合場所に戻った。
ツアー自体の料金は格安だったけれど、バスの中や土産物屋であれもこれもと少しずつ買い物してると、やっぱり予定外の出費が嵩んだなぁ。八つ橋や漬け物、豆菓子、焼き鯖寿司、煎餅…エトセトラ。焼き鯖寿司って初めて食べたけど、美味しいのね。鯖自体、そんなに得意でもないんだけれど、これは美味しかった。そういえば帰って来て昨日、普段はスーパーで買うけれど、時々美味しい魚が食べたい時に行く魚屋に珍しくシメサバが売ってたけれど、その店のは飛び切り美味しいんだなぁ。シメサバが好きでもなかったのに、その店のを食べたら、シメサバってこんなに美味しいものだったんだ！って驚いたもの。でもサスガに焼き鯖を食べたばかりだったので、買わなかったけれども。
朝の６時半に出発して、夜の１１時半頃帰宅。夜行バスならまだしも、やっぱり日帰りバスツアーは強行スケジュールだったかも。少し、気分転換にはなりましたけれどね。
今日は今日とて、相葉ちゃんの舞台の申し込みを一応してみた。ま、当たらないだろうけれど、当たったら飛行機で行こうかな。
