同じサトシストとして。

元々は、なにピーだのなんたらマンモスだのとワケ分からないこと言って、あまり好感を抱いていた人ではなかった。それなのに、一度テレビで智くんを褒めてくれたというそのことだけで、いつの間にかシンパシーを感じるようになっていた。今回の失踪(逃亡)劇。正直、気になって仕方がなかった。

多くの人と同じように、初期の報道では不甲斐ない夫を持った気の毒な妻として見ていたから全くこのようなことになるとは想像していなかったが、昨夕、犬の散歩から帰って来ると姉達がテレビのニュースを見て、「被害者かと思ったら、とんだ食わせ者だわね」「したたかね〜」などと言って憤慨している。一体何がどうなったんだと話を聞いても、彼女達と同じように非難する気にはなれなかった。

確かに、一般的常識からしたら、とんでもないことである。一児の母たるもの、またヒトとして、絶対に踏み込んではならない領域に踏み込んでしまっている。非難されてしかるべきである。

でも、ネットで流れている彼女の生い立ちについての情報が事実だとすると、常識で断罪する気にはやはりなれない。父親がやくざなら、覚醒剤など常に身近にあるような環境だったであろう。そういう人を、一般人と同じ土俵で語ることはできないのだ。私はジャズが好きなのだが、今は亡きジャズ・ジャイアンツと呼べる人達の多くが麻薬から逃れられなかった話を、若い頃よく聞いたり読んだりした。でもそれは、彼らが当時そんな環境で育ったからであって、今を生きているフツーの人達が、興味半分で麻薬に手を染めるのとは根本的に違うのだ。環境が人を作る部分は、とても大きいと思う。

彼女のしたことが許されるわけでは、勿論ない。ただ、これを機会に、少しでも修羅の道から逃れられることを祈るばかりである。たぶんそれは、恐ろしく難しいのだろうけれど、お子さんのためにも、絶対にやり遂げなければならない。
そしていつか一点の曇りもない気持ちで、一緒に智くんの歌とダンスを楽しめたらと思う。そうなって下さい。絶対に。