そういえば私も最初は

倉本作品、というか『北の国から』が嫌いだったんだよなぁ。姉達は二人共最初から、いいわぁと言って見ていたのだけれど、それを横目に、「へんっ、子供がこんなヒソヒソ声で話すわけないじゃんか。バッカみたい」と思ってた。もう、それだけでダメだった。

でも、姉達があまりにも見ろ見ろ言うもんだから見始めて、ある時、このドラマのリアリティはあくまで心象風景に於けるものなんだろうなと思ったら、急に合点がいったんだと思う。

例えば、極寒の中で誰かが行方不明になるとする。家族がそれを探しに行くとき、現実の上では色々防寒具を身に纏って行くのは間違いないにしても、一刻でも早く探し出したい感じを出すには、手袋もしないで外に飛び出すということだってアリなんだろう(実際にそんな場面があったかどうかは別にして)。『風のガーデン』や『拝啓、父上様』では、初回の緊急手術や料亭の調理場の様子に、少なくとも素人を騙すには充分なリアリティがあったと思う。他の日本のテレビドラマには、あまりそういうの、見いだせないんだけどな。

さて、『流星の絆』。初めてクドカンドラマなるものを見た。クドカンという人には興味なくもなかったけれど、何も見たことが無かったのだ。なるほどテンポのよい、頭の良さそうな編集だった。

でも、ニノもどこかの雑誌で「さすがにここまでやっちゃっていいのか、って思うところもある」というようなこと言ってたけど、多分おフザケが過ぎて、原作とは似ても似つかないものになってるんだよね?原作読んでないし、東野作品自体未読だから分からないし、原作者は気にしてないだろうけれど。

いずれにしろ、これからも見るには見るだろうけれど、毎週金曜日が待ち遠しくて仕方が無いというほどではないな。ニノの演技がいかに良かろうとも、私はやっぱりすっかり智くんファンになっちまったんだな。あれだけ、『魔王』の作りがズサンだとかなんとか言ってても、智くんが見られるだけで金曜が待ち遠しくて堪らなかったもんなぁ。

そうそう、ジュリーの昔の映画DVDを貸してくれていた友人に送り返す時に、ムリヤリHow's It GoingとAAAのDVDを同梱したんだけど、その友人から電話があった。「大野くんって、案外ダンス上手なのね」「『魔王』も見てたけど良かったわよ」だって。でも、まだファンにはなっていないようだったな。

オカシイなぁ、なんであのDVD見てもトリコにならんかなぁ…。