ノッポとワタシは

高校の同級生である。クラスは一度も同じになったことはない。確か二年生のある日、当時ブームだった日野皓正さんの演奏をテレビで聴き、アルバイトで貯めたお金で初めて彼のジャズアルバムを買い、毎日のように聴いていた。そして、日野バンドが当地にやってきた時に友人を誘って聴きに行くと、高校でジャズ研に所属していたノッポ達も来ていたのだった。

後日、学校でジャズレコード鑑賞会なるものがあったので行くと、主催者の一人だったノッポ君が「リクエストない?」とリストを持って訊いてきたので、たまたまMiles DavisSo What?という曲を指し示したところ、「さすが、お目が高い」と言われ、後日、彼の友達であり私の友人のボーイフレンドでもあった男子と一緒にノッポの家にジャズレコードを聴きにも行ったのであった。

高校卒業後、私は上京したのだったが、住み始めた町で偶然、一浪中のノッポに出くわし、一緒にコンサートやジャズクラブなどに行ったのだった。彼とは何となくお互いの好みが分かってしまう仲なのであった。

前の「にび色の日記」では、ここ↑ら辺りまでしか進んでいませんでしたかね。

いや〜、東京にいる間、彼とは至る所で遭遇していましたね。そういう人っていません?だから、イヤでも縁みたいなものを感じていた。実際、気が合うっていうか、どこにいてもすぐ分かるみたいな気もしたし、他の人には分からなくても自分だけは直感的に彼のことが分かる、それこそ好きな女とかも全て分かるような気がした。「なんでお前分かるの?」とよく言われたし、私も、隠しているつもりでも何でもバレバレだった。

だから、「結婚するのかなこの人と?」とも思った時期があったけれど、結局、恋愛には至らないまま、っていうか手すら握らないまま、互いに別の人と結婚したのよね。

それでも、折りにふれ、今頃なにしてるのかな、元気にやってるのかなと気になる、そんな人ですね。アナタにも、一人や二人、そんな人がいるでしょう?