例によって、職場の忘年会の

合唱のメンバーが足らないからと、最近、昼練に駆り出されている。初回の練習の時は普通のクリスマスソングだったからまだ良かったんだけれど、今日はなぜかテレビドラマのテーマソングだか何だか、途中からの参加だったのでよく分からなかったのだけれど、歌詞だけ渡された。全然知らないので口パクしながら付き合っていたのだけれど、も〜ホントにああいう歌って苦手っていうか、嫌いなんだよね、曲も歌詞も。途中で堪えられなくなって、用事があるフリして出て来てしまった。

自分はけっこう妥協の王者だと思っていたけれど、嫌いな歌を無理して憶える気だけはサラサラないんだということが分かった。ひとつぐらいそういうものがあるのは、めでたい事かも知れない。

家に帰ってからも姉とテレビでなんちゃら歌謡祭かなんか見ていたのだけれど、最近の歌って、うちらの世代には全然良さが分からんものが多い。妙にフクザツで散文的っていうか、色々言葉を連ねてあるんだけれど、結局ナニが言いたいの?っていうのが多い。それか、言いたい事を言い過ぎて、却って気持ちが全然伝わらないか、どちらか。

昔は良かった的なことはあまり言いたくないのだけれど、流行歌に関しては完全に昔の方が良かった。なんだか歌が、どんどん使い捨てになっているような気がするのだ。今どんだけ流行ってても、すぐに忘れ去られるものが多いのではないか。

そういえば小室某が詐欺で捕まったニュースを聞いた時も、やっぱり軽い歌を作る奴ぁ行いも軽いんだな、ぐらいの感想しか持てなかった。小室ミュージック全盛の頃から、早く消えて欲しいと思っていたクチだったから、その後の衰退ぶりも当然のこととして見ていた。あの人自身はそんなに悪いニンゲンとも思えないのだけれど、音楽をナメているような気がしていた。

こんな世の中なのに、やたら前向きで人を励ますような歌詞や、「いつも傍にいるよ」とか「鳥のように大空を飛びたい」といった常套句にも閉口してしまう。人って、そんなに簡単に励まされたり癒されたりするものなのだろうか。失礼ながら、本当に人を励ます資格のある人は、そんなに多くないだろうと思う。それっぽい歌を聴く度に、アンタに励まされるようじゃアタシも終わりだね的な不愉快さを感じてしまうワタシは、やはりひねくれ過ぎですか?

いやいや勿論、素晴らしい歌もいっぱいあるよね、きっと。ワタシが知らないだけなのだろう。全部が全部、「昔が良かった」とは言えないとは思うのだけれどもね。