映画も見てみたいが

原作の『納棺夫日記』を読んでみたいな。

両親が亡くなった時は自宅で通夜や葬儀を行ったから、間近に遺体を浄めたり納棺の様子を見ており、遺族としての感慨とは別に、この人達も大変な仕事だなぁと思ったことを憶えている。ただ、彼らが「納棺夫」という専門家だったかどうかは分からない。冠婚葬祭会社の社員さんて色んなことをさせられるんだなぁ、ぐらいの認識である。

姉は勤め先の施設の老人が亡くなった時、死後の処置としてアルコール綿で拭き、綿詰めをしたことが何度かあると言う。

映画では、納棺夫である主人公が、妻に仕事を知られた時に「穢らわしい!」と言われるようだが、親戚だった人が冠婚葬祭会社に勤めていたことがあって、やはり当時は家族や親戚に酷いことを言われていたようだ。でも、そういうのって実感として分からない。自分にも何かに対する差別意識が全くないとは言えないけれど、少なくとも職業に対してはないような気がする。だって、そういう仕事をする人がいないと困るじゃないですか。中学の頃に憧れていた二年先輩の男子の父親がゴミの収集の仕事だったらしく、そのことで随分からかわれたというのか苛めにも近い言葉を浴びているという話を伝え聞いたことがあった。その時も、「バカみたい。ゴミ屋さんがいなければ世の中ゴミだらけじゃん」と思っていた。

でも、そうでもないのかなぁ。そういえば若い頃は、肉屋とか魚屋さんには嫁ぎたくないと思っていたもんなぁ。やっぱり、生臭いものに対しての拒否反応って、普通にあるものなのかも知れない。大きな口を叩くのはやめておこう。

それにしても、色んな仕事があるな。どんな仕事であれ、そこに価値を見いだして献身できることが大切なんだろうな。