中国のトイレ事情については

色んな人から聞いて、恐れおののいていた。紙がないところが多いとか、ドアがないとか、あっても上下が開いていて、ないに等しいとか。それに、毎日中華料理だと下痢をすることがあるからトイレットペーパーはできればロールで持ってった方がいいと旅の本にも書いてあり、念のため1ロール持って行ったのである。

確かに、大連からに瀋陽に向かう列車のトイレは洋式だったが、紙がなかった。帰りは和式だったが、男女共用だからか足場の周囲が尿だらけで、今回の旅では一番不潔だった。でも、ドアはロックが掛かる(当然か)。

レストランも和式トイレが多かったが、紙は個室の外に1ロールだけ引っ掛けてあるところが多かった。どうせ使うのに、なぜ各個室に置かない?と不思議だったが、まぁ紙が貴重なんだろう、それぞれの個室に置くと誰かが持ってったりするのかも知れないし、バンバン使うのを懸念してるのかも知れない。ドアの上の方は少し開いているところが多かったが、鍵はちゃんとかかった。

ホテルの自分の部屋のトイレは勿論洋式でペーパーありだったが、二日目のホテルのロビー横のトイレのペーパーは、個室の中ではなく外だったような気がする。

全体としては確かに東京のようなワケには行かないが、私の住んでいるところの地方鉄道の主要駅などでも、和式で紙が置いてないところはあるし、スーパーのトイレも和式で紙がないところがある。それを思えば、中国のトイレは思ったほどひどくなかった。つまり、持って行ったロール型のトイレットペーパーを使う場面はほとんどなかった。まぁ、もっと田舎に行けばまた事情が違っていたのだろうし、たまたま下痢にならなかったどころか、この三泊四日を通してずっと便秘だったということもある。普段はお通じが良いので、これには我ながら驚いた。生前父が初めて香港旅行をした時、確か一週間近くだったと思うが、一度も便通がなかったと聞いて、まさかと思っていたが、私も初めての海外で緊張していたのだろうか。

いずれにしろ、ロールペーパーは大き過ぎて帰りの荷物の邪魔になったので、5元のチップと共にホテルのベッドの枕元に置き土産にして来た。