妄想劇場・嵐「古典文学」篇

眠たくなったら寝るので大体寝付きは良いのだが、いかんせん猫を飼っており、きゃつが夜中といい明け方といい、外に出してくれだの家に入れてくれだのと煩いので変な時間に目が冴えてしまうことがある。そんな時、起きて勉強したりPC点けたりすることもあるけれど、今朝は横になったまま妄想に入ってしまった。それがなぜか、嵐が文學作品の主役になるなら…というものだったのだなぁ。

古典的純文学で映画化されることの多い作品といえば、まず『野菊の墓』だろうなぁ。昔、たまたまテレビで木下恵介監督のこの作品を見て、だあだあ涙が溢れて来たものだが、主演の二人は名前も知らないような人達だった。その後色んな配役で映画やテレビドラマになった『野菊の墓』を見たが、そのどれよりも木下版が良かった。原作の方も涙を絞られること請け合いの佳品である(…って、不朽の名作をエラそうに)。

嵐で誰がこれをやるかというと、やっぱりニノだろうなぁ。正直、永遠の17歳のニノですらサスガに政夫役を演じるにはちと年齢が行き過ぎてはいる。15歳ですからね。ただ、原作を読んでいた時に「はて?」と思う程、政夫は割り切りが良いといおうか、民子がどんなにか苦しみながら他の家に嫁いでいったのに対し、信じているからとは言うものの、民子が嫁いでからもしっかり勉強して、亡くなってからもちゃっかり(というのは当たらないだろうけれど、最初読んだ時は、あんたそりゃないぜ、と思ったのよね)人並みに結婚しているのだ。そんなところが、折に触れ運命論者的人生観を垣間見せるニノちゃんにピッタリだと思うのだなぁ。民子役は熟慮の末、蒼井優に決定。う〜ん、でも実際にはニノちゃんも優ちゃんも、あと5年ぐらい若い頃に撮って頂きたかったかなぁ。

次に翔くん。彼にはやはり映画化されることの多い『伊豆の踊り子』の学生さんになって頂きましょう。以前書いたかと思うが、私がキムタクを最初に見たのが『伊豆の踊り子』のテレビ版である。踊り子を誰がやっていたか憶えていないくらい、木村くんの学生役が印象に残った。原作のイメージでは全然なかったけれど、そこが新鮮だった。

で、踊り子を誰にと考えると、まぁ私は若い女優さんをあまり知らないせいもあるが、あまり思い浮かばないんだなぁ。少し前なら多部ちゃんあたりでも良かったと思うけれど、今となっては彼女も成長し過ぎた感じかも。翔くんは『坊ちゃん』あたりでも良さそう。でも、原作の『坊ちゃん』はドラマ化された作品の印象と違って、なんだか憂鬱な話だったような気がするな。

松潤には『春琴抄』の佐助をやってもらいましょう。ドSと言われることの多い潤くんだが、意外とドMの佐助がお似合いだ。この作品は映画化されると妙になまめかしい話になっているが、原作にはチラともそんな描写はなく、ひたすら美しい語感や雲雀が空高く舞い上がるイメージを堪能できる。問題は春琴の役である。彼女は天才的な音楽の天分を持つだけあって、大変気が強い人でなければならないのだけれど、思いつかないので、これも蒼井優ちゃんに(笑)。彼女、なんでもできそうだもんね。

と、ここまでは次々にイメージできたのだけれどね。大野くんとアイバちゃんがねぇ、どうしても「文學」というイメージからは程遠いのだなぁ。大体、昔の純文学といえば、いかにものインテリさんが書いてるからねぇ。しかし、ここまで来たので無理矢理考えてみた。

大野くんには日本ものはやめて、『アルジャーノンに花束を』のチャーリィ役なんてどうだろう。一人の人間の変遷振りを存分に楽しませてくれそう。魔王から歌のお兄さんまで幅広く演じる彼に持ってこいかも。

相葉ちゃんはね、相葉ちゃんだけは最後まで思いつかんかったん。海を背景にしたストーリー、例えば『太陽がいっぱい』とかどうだろうとも思ったけれど、どうしても人を殺したりするイメージが抱けないのね。で、ふと、主役ではないけれど、樋口一葉の『たけくらべ」の信如なんかどうだろう、と思ったりした。不良でもないのになんとなく不良仲間に入れられて、実は主人公に淡い恋心を抱いているような…。主人公美登利は、成海璃子ちゃんでどうかな。

…って、そんなバカなこと考えてないで早く寝ろっていう話ですね。