一念発起でマネービル

もう三年足らずで定年と思うと、サスガの私も退職後の生活について具体的に考えざるを得ない。ひと月ほど前に年金の詳しいお知らせがあり、だいぶ前に出した国民年金の未納に関する調査結果はまだ反映されていないものの、もし自分の言い分が通らないとしたら、私の年金は月にすれば10万程度らしい。40年近く前の初任給が3万9千円(!)、最高給が外資系で契約社員をしてた頃の41万円だけれど、それだけもらっててもその程度の年金なのだ。

田舎だからあまりお金は要らないとは言え、色んな税金やら介護保険料を引かれることを思えば10万ではチト心もとないのだが、個人で入っている終身保険を65歳で解約して年金として受け取るようにすれば、まぁなんとかやっていけそうである。でも、65歳まではフルタイムではなくても働かなくてはいけない。それがまぁなんともヤル気がしないのだなぁ。だって18歳の頃から働き詰めなのである。途中、二度ぐらいは仕事がなくてプーの時期はあったというものの期間は短いし、もうどんだけ働いたことか。

先日、元同僚とお茶した時に、いつもはケンカばかりしていたオットの方とこの先の人生設計について話し合ったら、自分はもう働かなくてもなんとかなりそうなので働かないことにしたのだと言っていた。彼女は以前から資産運用のことを聞かせてくれたりしていたのだが、今、オットの方は株式投資(というより投機)をして月に10万ぐらいの収入があるのだとか。「でも、それだとだいぶ元手がいるよね?」と聞くと、30万ぐらいとオットは言っておられたとか。「そりゃあ嘘だよ。30万でコンスタントに10万の利益が出るわけないじゃないの」というと「そうだよね〜。正直に言うと叱られると思って言わないだけなのかも。良い時の話だけしてるのかも」とのこと。

でも、その話を聞いて久し振りに投資に対する興味が再燃して来た。あれはもう十数年前になるが、こちらに帰って来て仕事が軌道に乗ってふと時間が空いた時に、少しでもいいから翻訳の仕事がしたいなと思ってネットでトライアルを受けたら、最初に受かったのが投資関係の記事を和訳するというものだった。結局、受け渡しのメディアの調整がつかず仕事には結びつかなかったのだけれど、その頃はちょうど海外の一株投資が話題になっていた時期でもあり、株式市場自体全然知らなかったので英語の勉強ついでにやってみることにした。元々シティバンクに口座があったので、30万円ぐらいをドル建てにしてアメリカの証券会社に送金し、取引を開始した。

自分なりのルールを作って、最初は面白いほど順調に行っていたのだが、たまたま台湾に工場を持つ半導体メーカーの株を保有していた時期に台湾大地震があり、たちまち暴落した。焦って立て直しを図ったけれど、市場全体がジリ貧状態に傾きつつあり、ついに持ち直すことが出来ずに終わり、今ではほとんどタダ同然の株がわずかに残っているダケなのである。

そのような苦い経験から、やっぱり株なんてものはやるもんじゃないなと思っていたのだけれど、その同僚の話を聞いて、また獲らぬ狸の皮算用をするようになって来た。

とはいえ、大事な老後の資金をイキナリ危険な目にさらすことはサスガにできないので、ネットのバーチャルトレードというのをやってみた。結果、ひと月で2.7%ほどのプラスである。なぁんだ、たった2.7%と馬鹿にするなかれ。ひと月で2.7%なら一年後には1.4倍、二年後には約2倍、十年後にはなんと!25倍にもなるのだ。40万円が1000万円になるんでっせ!

…って、十数年前にもExcelで連続データ作ってホクソ笑んでたんだよなぁ…。