最近、人を見る眼に

自信がなくなって来た。普通ならそれは、経験や年齢を重ねると共に確かになっていくものだと思うのだが、自分の場合は若い頃の直感の方がずっとスルドかったような気がする。高校時代は「歩く心理学」とまで言われ(^^;)、20代半ばぐらいまでは色んな人に色んなことを打ち明けられたり相談されたりしたものである。子供の頃から疑い深いところがあって、人をよく観察していたからだろうなと思っていた。

だから、ニュースになるような事件の犯人なども、直感で決めつけているところがあった。まぁ多くは週刊誌などのマスコミ報道と一致しているのだから、記事の影響も無意識に受けているのだろうけれど、悪いことをする奴ぁちゃんと顔に描いてある、と思っていた。林真○美のヒ素入りカレー事件の時も、秋田の二児殺害事件の畠○鈴香の時も、最初から彼女達が犯人だろうとニランでいた。押尾某と矢田さんが結婚する時も、「なんでこんなチンピラみたいな男と…」と思っていた。

そして、今回の厚生労働省の郵便不正事件。去年、村木元局長が逮捕された時の私の直感は、「この人はクロだな」であった。今、無罪となって記者会見に臨む彼女の穏やかな微笑みを見ると、どうしてあの時そんな失礼な判断をしてしまったのだろうかと不思議になる。勿論今は、前田某の方がずっとアヤシイ奴に見えているのだが。

話がちょっと逸れるけれど、夕べTOKIOの「5LDK」を見ていたら、今では潤さまととても仲良しの旬さまが、潤さまと知り合った当時は互いにとても反感を抱いていたという話をしていた。それを聞いて、やっぱりね〜と思った。本当に仲良くなったり深い恋愛をする相手って、最初の印象最悪!ってこと、多いんじゃないだろうか。

なぜかとつらつら考えるに、初めに印象が悪いと、ふとした時にちょっと相手の良い面を垣間みただけで、「あれっ!?案外この人いいヒトじゃん」となって、サイアクな印象と正反対のベクトルで好感度が一気にupするんだと思う。ワタシがかつてのオットと最初に会った時の印象も、もう一見しただけでサイアクで、同じ部屋の空気を吸いたくないとまで思っていた。当時の私の一番嫌いなタイプの男性像、「仕事のストレスが溜まりに溜まっているサラリーマンで、酒を飲んだりキャバクラにでも行って憂さを晴らすしか能がないようなオトコ」に彼が見えたのだ。その後の展開は端折るとして、実像は笑えるほど違っていた。サラリーマンですらない、まだ高校生だったのだ。

今の職場でもそうだ。面接に行った時にはいかにも底意地の悪そうに見えた人が、実は一番フトコロの深い人であったり、いかにも爽やかに見えた人が、実はオソロシく計算づくの人だったりしている。まっ、お前に見る眼がないダケだと言われればそれまでだが。

やっぱり、先入観や自己過信は禁物だな。直感だけに頼らないできちんと物事を見る習慣をつけておかないと、とんでもないことになってしまうかも。気をつけようっと。