札幌二日目に

参戦して来た。いわゆる「前乗り」で、コンサート前13日夜の嵐会からの始まりである。土曜半日の仕事をそそくさっと終わらせ、そのまま車で地元の空港へ。新千歳から札幌駅に着いた16時頃に、娘ほど若い嵐友Aさんが出迎えて下さった。去年は確かショートヘアだったのがシニョンにしていて、これまであまりピンと来なかった「人妻」であることが、急に現実味を帯びて来る。

宿泊する北口のホテルまでご同行願い、チェックインを済ませてから札幌駅に戻って、とある喫茶店で話しながら他の嵐友さん達の到着を待った。福岡だの東京だのから一人、また一人と集まり、再会を喜びつつ、7時からの嵐会宴会場へ。

一次会は8名。大半は大野ファンであるが、相葉とニノミヤファンもそれぞれ1〜2名。なぜかいつも、まつもっさんや櫻井くんファンはほとんど居ないのだが、そうは言ってもみんな嵐全員が好きという人達ばかりである。中にはチケットもないのに現場で買うつもりの若いツワモノたちも。北海道の美味しい魚介類をお腹いっぱいに頂きつつ、嵐の話題は勿論だが、シューカツ中の人が多かったせいもあり面接必勝法などの話題に花が咲いた。

22時過ぎには場所を変えて呑み直し。ここで、そもそも最初の嵐会をやるキッカケとなったブログのご主人であるK坂さんをお迎えした。ここ一年はロックの世界に浸っておられるようだが、そうは言ってもちゃんと札幌まで飛んで参戦しておられるのだから、嵐熱は冷めたのではなく落ち着いているのだろう。

翌14日朝、ホテルの朝食コーナーで空席を探していると、20代後半ぐらい(?)の女性が「どうぞ」という感じで手招きしてくれたので相席させて頂いた。宿泊客のほとんどは嵐コン参加者とおぼしく、彼女もそうに違いないのだが、このような若い女性にこんなオバはんが話しかけても迷惑かも、いいトシこいてバッカじゃないのと思われないか…などなど色々思ってしまい、直ぐには話しかけなかった。しかし、向かい合わせで互いに黙々と食べているというのも結構苦痛なものである。相手にもそのような気配が見えたので、思い切って「どちらからいらしたんですか?」と話しかけてみると、なんと「ニホンゴハナセマセン」の韓国のお方だった。それからは、彼女の流暢な英語と私の片言でお話しした。

やはり目的は嵐コンで、偶然にも彼女も大野くんファンだった。韓国では一般的には潤くんの名が知られているが、嵐ファンの間で人気があるのはtalentedな大野くんと、politeでheartwarmingな相葉ちゃんだと言う。また、大きな声では言えないが彼女はダフ屋からチケットを法外な値段で買っていた。去年はまだ安かったが、今年は一挙に値が釣り上がったようである。

昼食前には札幌在住の比較的年齢の近い嵐友さんのご案内で、地元の物産展などが入っているビルで少し買い物をしたり、地鶏の入った付け汁で蕎麦を食べた。

14時半頃から、そろりそろりと会場に向かう。雨が冷たかった去年と較べると、かなり良い天気と言えた。勿論、とても混雑はしていたのだが、去年ほど、危ないと思える場面はなく、スムーズに席に向かえた。ワレワレの席はステージから見ると左手側スタンドの中段ぐらいだった。

いよいよコンサートが始まる。いつも通り嵐コールで彼らの出番を今か今かと待っているファンの様子を見ていると、なんだか胸に込み上げるものがあった。そうだよ。ファンは何があってもyou達を待っているのさ。

滝のような水しぶきの中を、moving onを歌いながら前進して来る彼らの表情を大きなモニタで見て、まるで傷ついた小動物のようだと感じたのは、自分の思い入れが強過ぎたせいか。特に、智くん、潤くん、ニノは眉間に皺を寄せ、非常に緊張した面持ちに見えた。一瞬私は、モシカしたらもう嵐は解散するのではないかとすら思った。

でもそれは勿論杞憂に過ぎなくて、いつも通りのファンの笑顔が彼らを安心させたのだろう、2曲目からは一気に楽しく幸せな表情に変わっていた。嵐の歌にファンは勿論何度も励まされたことはあると思うが、彼ら自身の背中をも押す歌が多いと思う。それは例えば、Troublemaker のようなノリノリの歌の中でも、「散々な〜日もぉ〜(ここのところ、ニノはいかにも散々だったという風に歌っていた)、最高級のスマイル 図々しいくらいはじけろ」なんていう部分は、いかにもあの時の彼らの状況に合っていたのではなかろうか。

それからはもう、シアワセという言葉しか思いつかないくらい、楽しい楽しい3時間だった(コンサート内容の詳しいレポートは、他の方のブログをご覧下さい)。今回も目の前でガッツリというような僥倖はなかったにしろ、遠くから智くんの彼らしいソロの振り付けを見ることができたし、潤くんや翔くんのダンスも決まっていた。そして去年や一昨年と違い、コンサートが終わる頃には、「ああ、次のコンサートまで、また一年近く待つのか…」というガッカリ感に初めて襲われた。これまで私は、同じコンサートをあちらこちらと続けて見に行く人達の気持ちがよく分からなかったのである。一度見れば充分では?と思っていたのだけれど、今回は、1〜2ヶ月後ぐらいにもう一回どこかで見たい、と思った。まぁ、今になってみれば、また来年でも良くなって来たんだけど。その時は、非常に次回までの時間が遠く感じられたのであった。