久し振りに母校(高校)に

行って来た。入学出願時に「成績証明書」を提出すべきだったのだが間違えて卒業証明書を送ってしまい、締め切りが迫っていたので直接学校に成績証明書を取りに行ったのだ。

う〜ん、何十年振りだろう。33歳の時にこの町で開催された同窓会に出席したことはあったけれど、学校には行かなかったような気がする。町はすっかり様変わりしているし、校舎は建て替えられているし、もう思い出せるものは何もないくらいになっていたけれど、学校の場所は昔と同じようだった。

成績証明書をもらって大学宛の封筒に入れようとしたときに、「緘」のハンコが2カ所押してあるのに気がついた。そうだ、成績証明書って開けないでそのまま送らなくちゃいけないんだった。そういえば大学受験の時、最初は2校受けるつもりで2通成績証明書をもらったのだが、結局一校しか受けないことにしたので、開けてはいけないこの書類を開けて見たことを思い出した。

我ながら恥ずかしいほど凡庸な学業成績だったことにも驚いたけれども、もっと驚いたのは、そんなボンクラだったにも拘わらず、この生徒がいかに進取の気性に富んで人望篤く、必ずや指導的立場に立って活躍するであろうなどということが書き添えてあったことだ。「これはいったいダレのことだろう?」と思いながら、担任の必死なフォロー振りに感動せずにはいられなかったことも思い出した。

恐らく私だけでなく、一人一人の生徒に素晴しい脚色をして、一人でも多く希望の大学に入れてあげたいと思っておられたのだろう。なのに、まったく期待に応えられないばかりか、開けてはいけない書類まで開けてしまうような悪ガキで、しかも入試に失敗して、まことに申し訳ない限りであった。

今日もらった成績証明書にも同じことが書いてあるのであろうか。それとも、ただ教科だけの評価が書かれているのか。勿論今回は封をしたままで投函したのだが、いずれにしろ、もし入学が許可されたら今度こそ本当にしっかりと頑張らなくてはいけない。あの先生のためにも…と改めて心に誓うワタクシであった。