『文藝春秋』3月号

朝、また雪が積もっていたので、本当は映画『白夜行』を観に行きたかったんだけれども止めて、昨日買った『文藝春秋』3月号を読んだり、中学時代に通っていた英語塾の恩師や韓国の嵐友にメールしたりして過ごした。

文藝春秋』を買ったのは芥川賞作品が載っていることもあるけど、「秘めたる恋35」という企画物への下世話な興味もあった。35のエピソード全てを読んだわけではないが、マイケル・ジャクソンダイアナ・ロス(マイケル「結婚相手として考えています。なぜ人が年齢差にこだわるのかわからない」)とか、六代目中村歌右衛門(「封印された男衆との逃避行」)、アラン・ドロンオードリー・ヘプバーンなどが興味深かった。

芥川受賞作はたまにこうやって『文藝春秋』で読んだりするのだけれど、本当言うと、作品そのものより選者がナニを言っているかの方が興味深かったりする。今回の選者は池澤夏樹石原慎太郎島田雅彦宮本輝村上龍山田詠美など10人の錚々たる面々で、勿論それも全て読むわけではないのだが、結局村上龍の選評が一番、自分が芥川賞に求めるものに近い気がした(「あるレベルに達した作品への批評は、技術ではなくテーマを巡って行わなければならない」)。ちなみに、『きことわ』の朝吹さんはどこかで聞いた名前だなぁと思ったら、サガン作品の翻訳で有名な朝吹登水子さんの娘さんだそうだ。

苦役列車』を読み始めた時は、言葉遣いがあまりにも古めかしくて、今更この物言いはないだろうとて一旦頓挫しそうになった(というような書き方なの。ワタシがこのブログでふざけてわざと使っているような、古臭い言い方「いやさ目出たい」みたいなさ)。なんか、高校の時の同級生で、やたら古い言葉遣いで調子の良い人がいたけど、その人を思い出した。でも今の所、ストーリーは面白いからどんどん読める。

他にもこの号では「JALと日本経済 日はまた昇るか」と題した現社長(と理科大教授)の対談とか、小沢昭一古井由吉からさかなクンに至るまでのちょっとしたエッセイを載せていたりして、なかなか読み応えがありそうだ。たまには文芸月刊誌もいいもんだな。

白夜行』はテレビドラマがとても良かったから、綾瀬さんの役を堀北さんがやるとどんなもんかな、と思って興味がある。でも、朝一の一回きりしか上映していないから、封切りでは見れないかも知れないなぁ。