大学の通信教育が

始まった。といっても、まだ教科書読みながらサマリーを書いている段階なんだけど。専攻は心理学で、最初に取りかかっているのは「仏教(自己を見つめる)」という教科。これまでに受けた資格試験でも発達心理学などはちょこちょこ齧っては来たのだけれど、仏教とかジェンダー論とか犯罪心理学といった科目は初めてなので、とても興味深い。

仏教については若い時に『歎異抄』や釈迦の生涯を描いた本を読んだことがあるけれど、うろ覚えなので改めて学習する機会が出来て良かった。「仏教」とは「仏の教え」だけでなく、「仏になるための教え」という意味があり、前者の「仏」はゴータマ・ブッダ(釈迦)だけど、後者は「悟った人」や「覚者」を意味し、「悟った人になるための教え」ということらしい。トシを取るに連れ、もしかしたら「人生」とは、仏になるための修行なのでは?という思いが強くなっていたところなので、頷けるところが多い。

自分は子供の頃にトラウマがある。だから常に自分の深層心理を把握しておく必要があるように思って、若い頃から心理学についての本は時々読んで来たんだけど、それらは主にユング派と呼ばれる人達のものだった。あとは岸田秀さんの精神分析とか。そうして自分の心の奥を探っていくことで(あるいは、探れたような気になったことで)、いくらかは解放されて来たとは思うけれど、なにか中途半端な感じもしていた。きちんと学んだわけではないし。

それに、仮にそれで私自身が救われたとしても、それだけでは本当の解決にはならないような気もした。相手のことをきちんと理解しないと、自分も本当には救われない気がする。その端緒が掴めるかも、と思って受講することにしたのだ。まぁ、問題が大き過ぎるような気はするものの、何かしら成果を得たいと思っている。

関係ないけど、桜がもう散り始めているのね。今年はじっくり花見も出来なかったな。宮城で被災地を見た時に、ああ、今年はこの地に桜は咲かないんだなぁと思って、それが凄く象徴的なことのように思った。桜を見ない春って、普通日本では、ないじゃない?けど、ちゃんと残ってた桜もあったみたいで、テレビに花見をしていた人達が映っていたけれども、「桜の色ってこんなに淋しい色だったかな」って言ってらして。その時々の心情を、これほど反映する花もないよね。