「君と見る千の夢」

先月初旬に届いていたのに、しかも先に見た同僚が「すごく面白かったよ」と言っていたのになんだかあまり見る気になれず、昨日ようやく見た。といっても、どうしても腰を落ち着けて全編見る気持ちの余裕がなく、ヒドイ見方だが、アイバちゃんの出ている場面中心で見てしまった。どうもすみません(舞台に関わった全ての方々に)。

そんな見方しかしなくても、結局、号泣させられた。こんなに泣かせられるなら、会場にいなくて本当良かったな、と思った。

最初の内こそ、あまり芝居に集中してない感じだな、とか、あれっ結構社会派なストーリーなのかな、じゃあアイバちゃんに不向きなんじゃ?とか、この彼女は絶対に好きにならないタイプだからミスキャストだなとか、どう見たって元ピアニストには見えない、むしろ櫻井くんが演じれば良かったんじゃないのかな、とか思っていたけど、後半はすっかりアイバさんのペースに乗せられて、上記のようなことは思わなくなった。

何より素晴しいのは、舞台のお芝居ってなんかこう仰々しいというか不自然に声を張り上げる傾向があるけど、そういったところが全然目立たず、自然体のまま感情を盛り上げて行けていた。体の動きにも不自然さはほとんど感じられなかった。

嵐を始め、彼の世代の役者さん達って全体に、気持ちで持って行く芝居が多い気がする。その集中力は素晴しいんだけど、それだけだとシロートだよね。でも、アイバさんはそれだけでなく、ちゃんとプロとしての芝居をしていたと思う、後半。そういえばピカンチを初めて見た時、アイバちゃんって案外演技上手なんだなと思ったことを思い出す。例のハモニカ演奏も、完全な演技だったんだと改めて確信した。参ったな。完璧に騙された。それに、これを見るとアイバさんがいかに人の心の奥深くの痛みや機微を感じることができる人かということが、本当によく分かる。あ〜怖い。この人、本当は怖い人だよ。

あ〜でも、嵐ってスバらしい。ファンになって良かった!嵐を見つけたワタシはエライ!!と、久々に改めて思った一日だった。