避難所での活動は

主に食事の準備(炊き出し)とか環境整備だった。大きな所だったのでライフラインはばっちりで、一番シンパイしていたトイレも屋内で自由に使えたし、テントで入浴も出来た。夜は避難所の一角に寝袋で寝泊まりした。

もう二ヶ月も経っているのに、食料事情が悪いのにびっくりした。初日は夕食作りから始まったのだけれど、本来のメニューはキャベツだけの味噌汁と小さめのおにぎり一個でザッツ・オール!らしかった。しかし、たまたま飛び入りで外部から豚汁の提供があり、急遽メニューを変更して、キャベツともう一種類、少し余っていたレタスとを組み合わせてサラダとして出したのだが、驚いた事にサラダは初めてだったらしく、とても好評だった。サラダと言ったって安いチェーンレストランのランチに添えられているような小さな器に、たった二種類の野菜である。それでもこの日は結果的には一番充実した夕食だった。

翌朝は、甘〜い菓子パン三個と何も入っていないパン二個に飲み物一種類でザッツ・オール。時にはそれにお菓子が一個付くこともある。パンの数がやたら多いなと思ったら、朝と昼の分だという。しかし、菓子パン三個は甘過ぎるのでは?と思ったのだが、それまではクロワッサン(もどき)ばかりを毎日出していたのだと言う。昼のおかずは外部からの炊き出しで、焼きそばだったり焼き鳥だったり。そして夜はまた、レトルト食品とおにぎり一個という具合である。朝食にたまに野菜ジュースが出るが、主に炭水化物ばかりで野菜が圧倒的に少ない。

前回行った奥松島の小さい避難所では、栄養バランスの良いかなり豪華な宅配弁当が配られていたから、避難所によってかなりばらつきがあるようだ。ここでは救援物資自体は豊富なのだけれど、賞味期限の順番通りに使っていくのでそういうことになってしまうらしいが、どうにかならないものかと思う。車のある人は外食の機会もあるが、お年寄りなどはほとんどずっと避難所におられるのだから、栄養障害になってしまう。

今回の活動を通して、この食事のことが一番大きいモンダイだと思ったので、しばらくは現地に行くのをやめて、野菜類が購入できるような援助をしようと思う。こちらに戻っておかずがたくさん並んでいるのを見ると、涙が出て来るから。