姉達とジャズコンに

行った。長姉がお花のセンセイから招待状を頂いたので、久し振りに三人で出掛けることにしたのだ。

地元の歴史ある社会人ビッグバンドと、ゲストとして(多分地元の)中堅ジャズシンガーが何曲か歌った。思った以上に楽しかった。ジャズコンに行くといつも、当県にはジャズファンが結構いるなぁと思う。ホールが小さいとは言え、この日も立ち見の出る盛況振りだった。

バンドメンバーに若い女性奏者が二人いて、主導的役割を担って(担わされて?)いた。サックス担当の女性は一曲自分でアレンジもしていた。正直、昨今は日本の女性奏者の演奏力も全体に上がっているので、彼女がその中で上手いかというとそうでもないのだが、情熱が感じられる演奏でとても良かった。そういうのは誰にでも伝わるようで、その日一番の大喝采を浴びていた。人生、一番大切なのは情熱だ。

その他のアレンジも楽しくて、特に「春の小川」はとても洒落たアレンジで、誰の編曲かなぁと思っていたらジョナサン・カッツということだった。さすがだ。

女性シンガーは語学留学の経験があるということだが、一部歌詞を間違えており、それでは意味が通じなくなるので残念だった。ほとんどが日本人客というなかで英語で歌うこと自体、些かの違和感を伴うものだが、曲に沿って歌詞が作られている以上、そのまま英語で歌うのは自然なことだとも思う。でも、だったら歌詞を間違えたら駄目である。日本でもトップジャズシンガーと言われる人達はさすがにその辺り、抜かりない。声も良く聴き易いので、初心に返ってもうちょっと頑張ってもらいたい。言語はやっぱりnativeでないと、相当注意しないと鬼門です。

姉達も堪能して、楽しかったと言っていた。それは良いのだが、昨日は長姉が夕方まで仕事だったので、次姉が私の車に同乗し、長姉の職場の近くで待ち合わせてから私の車に三人乗り、帰りも同様に、途中からは次姉と二人で自宅まで私の車で帰宅した。車中、次姉と私にはほとんど会話がなかった。三人ならそれなりに話が出来ており、次姉と私が特に不仲という感じではない。でも、昨日は何も話すことがなかったんだよなぁ。病気のことをあまり訊くと嫌がられるし、あの人とは共通のシュミがないからなぁ。

このトシになると時々、誰が最初に逝くのかなぁ、なんて思うことがある。昨日は、長姉が先に逝くと困っちゃうなぁ、と思った。長姉と私とは常に同じ屋根の下にいるので、普段は彼女との方が互いに不満が出易い。でも、三人姉妹というのはビミョーなもので、上二人でいるときっと私のことで愚痴ってるだろうし、長姉と私だと次姉のことを愚痴る。

でも姉達は二人とも庭いじりとかが好きで、時々買い物なんかにも一緒に行っている。やっぱり、私が一番先に逝った方がいいようだなぁと思った。