フィレンツェでの昼食を終えると

午後はオプションでピサの斜塔ツアーに参加することになっていた。

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅で現地の日本人ガイドと待ち合わせ、ピサまでバスで。バスの中では、ガイドさんがどうして塔が斜めになったかの説明をしてくれた。それによると、建て始めた当初はちゃんと真っ直ぐに建っていたが、地盤の土壌が極めて不均質なため徐々に傾き始め、一旦工事は中断。しかし、数年経ってから何度か中断を鋏みながらも工事を重ねて、次第に傾きを修正して来たのだという。その話を元に改めて斜塔を眺めてみて欲しいとのことだったが、実際、塔が建っているドゥオモ広場に着いて遠くから眺めてみると、確かに途中までは極端に斜めになっているが、上階の方は、垂直にすべく努力しました、みたいな跡が見て取れた。ガイドさんの話を聞いていなければ、きっと気づかなかったに違いない。

広場といっても城壁に囲まれており、斜塔に上がるまで小一時間はその中での自由時間だった。斜塔を象った陶器や絵はがき、革製品などを売る小さな店がひしめく一帯を見て廻ったあと、いよいよ斜塔に上がったのだが、ここは勿論エレベーターなどないので、8階まで徒歩で上がる。途中の踊り場で小休止しながらだが、なんとか鐘楼のあるところまで登ってこれた。そこからの眺めはこんな感じ。夕方だし、曇り空だったので少し暗いのよね。

夕方、フィレンツェから前日と同じホテルに戻る。夕食は、どうしたんだっけな?そうそう、昼の食事がアレだったので、部屋で、もう一袋残っていたお粥を食べたあと、ホテルのレストランで添乗員さんとケーキセットでお茶したんだった。「今回のように自由時間が多いツアーを率いるのは初めてだけど、皆さんの行動力にはビックリしました」と言っておられたな。