初デートの時に相手がどんな服装を

していたかなんて、ほとんど思い出せない。まぁ、若かったから、どの男子もラフな格好だったように思う。一人だけ、ノッポくんは背広系だったような気がするけれど、行き先が銀座のジャズクラブだったから、それはそれで自然だったんだろう。私もちょっとしたスーツだったし。

十代の頃、どういう経緯かは憶えていないけれど、成り行きで時々行っていたジャズ喫茶のボーイさんとデートすることになった時、「分かってると思うけど、ちょっとお洒落してきて」みたいなことを言われて、あ、そんなことを言う人とは絶対に駄目だワタシ、と少し不快になったことを思い出す。ベツにいつもそんな突飛な格好をしていた覚えもないし、それなりに考えて服を選ぶとは思うのだけれど、そんな言い方されると出端を挫かれるよね。

それと、結婚して初めてオットが給料もらった時だったか、服を買ってあげると言われて、どんな服を買えば良いか分からず彼に選んでもらったら、えらいお嬢様風というか、いかにも良識的なワンピースだったので、はぁ〜、このヒトは本当はワタシにこんな服を着てもらいたかったんだぁと思って、ガッカリするやら、いよいよ戸惑った。こんな服、ワタシじゃないんだよね…という感じで。でも、大体殿方というのは、そういう大人しいのが好きなんだろうな。

あのマネキン5体の内では、ベツに贔屓目じゃなくて大野くんが良かった。黄色いTシャツじゃない、長過ぎる袖のまんまの方ね。まぁ、ワタシは全然ファッションセンスなんてないから、なんの説得力もないんですけど、あの長過ぎる袖が可愛いんじゃないの…って、やっぱり贔屓目か?