山下タツロー

のコンサートに行って来た。思ったより温かい、アットホームな感じだった。本人も、本人とファンの関係も。MCも楽しくて、彼はもっとこう理屈っぽい感じかと思っていたので、好感度が上がった。勿論、曲も良いし。バックバンドもいい人を連れてくるんだろうなと思ったら、期待に違わないメンバーだった。名前を知っていたのはキーボードの難波弘之さんだけだったけど、ギターはすごくテイスティだったし、タツローが絶賛していたサックスの人もドラムも良かった。ジャズっぽい演奏だったので、ワタシとしては歌よりもそっちの方でより楽しめたな。

ただ、このホールは音響が良いとされているのだけれど、いかんせん席が思いっきり端の方だったので、残念ながらバランスがあまり宜しくなく、この人のコンサートではそれは致命傷かも、と思った。それと、英語。発音がいくら良くても、日本人相手に英語の曲って、やっぱりどこか伝わらないというか、距離ができる。正直、始めの方ですでに、これなら長渕が聴きたいとすら思ったもの(笑)。長渕ファンじゃないのに。タツローに限らず、メロディメーカーは歌詞にこだわらない人が多いから、それも分かるんだけど。桑田くんなら許せるんだけどな。

ブログなどでネタバレをしないようにと本人が言っていたので書かないけど、最初の曲とアンコールの一曲目が好き、メジャーな曲の中では。でも、一番好きな竹内まりやの曲「さよならの夜明け」は勿論やらなかった。あれを始めて聴いた時、はぁ〜やっぱりタツローって凄いメロディメーカーなんだなと思った。すごく平坦な曲なんだけど、そういう曲にこそ才能って表れると思う。

シュガーベイブの3人の中では、タツローにだけ最後までちょっと抵抗感があったのには、なんだろ、そこまでアメリカンポップっぽくやるんなら、やっぱり日本人のじゃなくて本場の歌を聴いた方がいいよな、という感じ。あの歌い方にしても、いくら追ってもネイティブにはカナワナイよ、と。だけど、タツローのオリジナリティみたいなものが徐々に垣間見えて来たわけで、それが「さよならの夜明け」のような曲の中にあると思うし、それは、本場のアメリカンポップなんか軽く超えるような質の良いものだと思う。それが、日本人のモノづくりの良さなんだろうな。真似するだけじゃなくて、ちゃんとオリジナリティ出してくるってのが。

そんな人と比べるのもおかしいけど、楽しさの度合いではあらしの五分の一ぐらい。もし、あの世界を知らなかったら、文句なく楽しいって思えたのにな。罪なヒト達です。

ベストアーティスト2011は、そんなワケで録画で見た。色んなヒトを飛ばし飛ばし。結局ちゃんと見たのって、ジャンプと嵐だけだってんだから、ワタシも相当ひどい。

迷宮を見たのは二度目だけど、あの曲のダンスの肝はやっぱりあのひざまずき(片膝立て)だよね。会場もあの部分になるときゃあきゃあ言ってたし。でも、誰もちゃんとやり切れてないじゃないのよ。きっと相当難しいんだとは思うけど、あそこをもっとスムーズにスマートにできれば、ずっとずっと素敵になると思うのよね。だから、あと100回ずつ練習して欲しいなぁ。