いよいよエルミタージュ展へと

日比谷線で六本木に。後で知ったことだが、千代田線の乃木坂駅からなら同じ距離でも地下道を通って濡れずに行けたようだけれども、ミッドタウンなるところも見てみたい気持ちもあり六本木から。しかし、この頃には、サブバッグに入れていた大学の教科書等が重く感じて来て、ミッドタウン内をしげしげと見て廻る気力も失せていた。教科書なんてそんなもん、どこで見るのかと思われるかも知れないが、私は電車に乗ったりしているホンのちょっとした時間を利用してベンキョウした方が頭に入るタイプ。家でじっくり読もうとすると、すぐに眠たくなってしまうのである。

新国立美術館は、黒川紀章らしい流線型の斬新なデザイン。大エルミタージュ美術館展以外にも色々な展覧会や催しをやっていて、エルミタージュはその中のほんの一部に過ぎなかった。とは言え、さとし効果もあったのだろう、なかなかの賑わいで、人びとの頭の合間から覗き込むような感じで見て廻った。

さとし君が未知との遭遇美術評論家の山田さんから紹介されていた絵は特にじぃーっと見た。




そして勿論、一番見飽きなかったのはやはりさとし君の選んだ絵《パレルモ港の入り口、月夜》だったが、この絵は「絵はがきベスト10」でも上位に入っていて、こんな暗い絵が入るのは、やっぱりさとし君の影響なんだろうなとも思った。

ちなみに、この展覧会のウリであるマチスの良さって、私はよく分からなかった。ピカソと並び称されるくらいだからモノスゴイ人なんだろうなとは思うけど、マチスは上級コースなのか、やっぱり私にはピカソの絵の良さの方がずっと分かり易い。

展覧会を一周すると、いよいよ足が痛くなってきたので、一階にあるカフェで冷たい物を飲んだが、その間にも足はツルわ、足の拇の付け根にマメができるわと最悪な状態に。帰りまでに時間があるので「大英博物館 古代エジプト展」も見ようかと思っていたのだが、とてもそんなことはできそうではなかった。