従弟の娘が結婚した。

といっても私は彼女が小さい頃はずっと東京にいたのでそんなに良く知らないし、式には長姉だけ参列したのだが、どうもデキチャッタ婚だったらしい。まぁ、珍しくもない。というか、今ドキはデキチャッタ婚でない方が少ないくらいだし、結婚という制度自体が夫婦のためというより子供のためにあるようなものだから、それで良いのではないかとも思う。

父親である従弟は小さい頃いちばん我が家に来ていたので、私らにとっては弟のような存在。一人娘だから、小さい時から目に入れても痛くないほどの可愛がり様だったので、彼が今頃どれほどガッカリしているかと思うと可笑しい。初めて自宅にボーイフレンドを連れて来た時の話なんかも聞いていたのだが、いきなり説教を垂れたとか言ってたもんなぁ。でもきっと、孫の顔を見たらそんなのも吹き飛んでしまうんだろう…って、いやだ、あいつもとうとうおじいちゃんになるのかぁ。

でも、従弟の娘は舅や姑と暮らす必要がないらしいから、それだけでも苦労が少なくて良かったじゃないのと思う。仕事で色んなお宅に行くと、嫁姑紛争の凄まじさを目の当たりにすることもよくあるし、介護が必要なお姑さんに全くお嫁さんが関わらず、息子とヘルパーでしている例も結構ある。今時のお嫁さんは殆ど外で働いているのだし、子供の世話の上に舅や姑の介護なんて出来ないという事情もよく分かる。少しでも関わろうとしてくれるお嫁さんだと却ってストレスが溜まって、やがては罵り合いになったりする。それでも、罵り合える関係というのはまだ良い方で、黙ってストレスを溜める方が怖い。舅や姑に限らず自分の親のことでも、辛くなったら出来るだけ早く周囲にSOSを発信して助けてもらう方が、介護する側にとってもされる側にとってもいいんだよね。

そういえば、うちの父も両親との縁が薄いのだけれど、いつか母に「どうしてお父さんと結婚したの?」と聞いたら、「親がいないから楽だと思った」なんて言っていたっけ。テレ隠しと思っていたけど、案外本音だったのかもなぁ。

当地では結婚式の引き出物の中には必ずと言って良いほど、鯛や鶴亀などを象った蒲鉾が配られる。結構な量なのでご近所にもお裾分けするし、職場のランチタイムなんかにも時々供されている(でもサスガに、この壁画みたいなのは食べたことはありません)。